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こどもレスキュー隊員インタビュー#1 駒崎八重子隊員
フローレンスがあるから子どもを産んだ、いつかそういわれる日のために。
「女の人はこの世に華を咲かせる義務があるの」。そう、笑顔で語る駒崎八重子さんは子どもレスキュー隊員第一号。フローレンス代表駒崎弘樹のお母さんでもあります。三人の子はすでに独立して今は旦那様と二人暮らし。江東の地には住んでもう30年になります。
八重子さん自身、5年前まで卸売りの仕事をしていました。
自分の子どもも大きくなって、これからは若い人たちの役に立ちたい。そう思いました。
女は家庭や夫、子どもだけの人生で終わってはもったいない。若いときに自分を燃やすことは人間として必要なんです。そのためには社会のサポートが必要だし、だから私もベビーシッターを始めました。
その母の姿を見て末っ子、駒崎弘樹はフローレンスを始めたのですから、いってみれば八重子さんは文字通り、フローレンスの「ばあば」といえるかもしれません。
とはいえ、弘樹氏が病児保育の仕事を自ら起こすと聞いたときは、八重子さんも驚きました。
会社に勤めたり、もっと楽な道があるだろうに、どうして苦労の多い道なき道をわざわざ行くようなことをするんだろう、と涙がこぼれてきた。でも、苦労も一つの勉強。決めたんならがんばんなさい、って。私もレスキュー隊に入ることにしました。
玄関のドアには「保育サポーター 大募集」のチラシを貼り、台所の流しの脇には「レスキュー隊認定証」を飾りました。
保育の日は、朝、今日はどんな子かな?どんなことをしようか、何で遊ぼうか、ってあれこれ考えるのが楽しいんですよ。できるだけ子どもが興味を持ってもらえるものを提供しなくっちゃってね。熱が下がって容態が安定すればやんちゃな子どもは動きたいんだけれれど、そうはいってもお外で遊ぶわけにもいかないしね。
こないだはトモヤくんとバナナケーキを作りました。初めてのことに大喜びしてくれてね。一生懸命お手伝いをしてくれて、夕方、お迎えに来たママに大いばりで「ケーキをつくったんだよ」と自慢していましたよ。
病気で不安になっているこどもや働く親御さんを安心させるためにも、レスキュー隊員になってから八重子さんは前にも増していつもにこにこするようになったといいます。身振り手振りの表現も大きく、「だあいじょうぶよ~」。
もっと変わったのが夫です。若い頃は子育てに背を向けて全部私まかせだったのに、今は子どもがやってくると「かわいい なあ」「もっとたくさん産んでおけばよかった」だなんて。今になって子育ての楽しみを満喫しているんですね。
そんな八重子さんも、自分が現役の子育て中には、今みたいに子どもを可愛がる余裕はありませんでした。きちんと育てようという責任感、仕事との両立の慌ただしさ、生活の不安ノこどものいいところは見えず、悪いところばっかり目に ついて、いつもカッカしてたとか。子ども可愛いからこそイライラしてしまう。でも 今は、おあずかりするこどもにひたすら愛情をそそいで、その愛ごと親御さんにお渡ししたいそうです。
弘樹がみたら、自分を育ててくれたときとは違う、というでしょうね(笑)。働く親御さんも、もっとゆとりを持てるといいんですよね。みなさんあまりにも真剣でまじめすぎるから、もっと力を抜いていいの。そのうちなんとかなるから、くらいの気持ちでね。
出動時間ももちろんトップの八重子さんが保育中にあわてたことは、今までで一度だけ。それは子どもが 熱性けいれんをおこしたとき。
今まで元気に遊んでいた子が急にぐったりして、熱が急上昇。失禁もあって、もう、知らなかったらびっくり仰天しちゃってね。でも、一度経験すればもう大丈夫だし、知識があればOK。落ち着いて対応できます。
八重子さんがいつか会員さんから聞きたい言葉があります。それは「フローレンスがあるから、私は子どもを産んだんです」
早くその日が来ますように。